1.テジンへ

2007/03/22(木)

5:00起床。余裕だろうと思っていたのに、朝刊も読めずに出発予定時刻の6:20となってしまった。おふくろに見送られ家を出る。天気は晴れ。

電車を乗り継ぎ中部国際空港へ着いたのが7:20。コンビニで今週の「はじめの一歩」を立ち読みして、JALのチェックインカウンターへ。空港へはいつもより早めに来た。客が多いだろうことと、例の「液体の持ち込み制限」とで混雑すると思ったからだ。結果は、客は少なく検査もあっけなく通過、拍子抜けだった。

インチョン空港には12時前に着いた。天気は曇り。いつもはミョンドンの両替屋で両替するところだが、きょうは市内を素通りなので空港の銀行で両替をした(1万円が77,950ウォンで2万円分)。そして、KALリムジンのチケットを買いにカウンターへ。ソウルナビの割引クーポンを利用して11,000ウォン(通常13,000ウォン)で購入しバス乗り場へ。下流は乗れないことがあるとのことなので、上流の4B停留所へ向かう。

ウォーカーヒル行きバスは12:12(下流12:17)にインチョン空港を出発。初めてのKALリムジン、1列が3席で広々とはこういうことだったのかと納得。でも、今回は、東ソウルバスターミナルへ時間的にロスなく行きたかったのでこれに乗っただけで、いつもの普通の空港バスでいいなと思った(8,000ウォンと安いし)。

東ソウルターミナル停留所には13:30に着いた。が、どこにそのターミナルがあるかがわからない。道路沿いに確かにバスはたくさん発着しているが、ターミナルらしき建物が見当たらない。うろうろしていると地図看板があったのでそれを見てみる。あぁカンビョン駅の向こう側か。見えんはずだわ、と移動。ターミナルビルに着いた。

チケット売り場でテジン行きを購入(20,500ウォン)。出発の14:30までうろうろしてみる。2階から眺めるバス駐車場、そのバスの多さは圧巻だった。写真を撮ろうと思ったのだが、窓ガラスが汚かったのでやめた(どこかきれいなところで撮ろうと思いながら結局忘れた)。その後、地下の食堂へ行ってトルソッピビンパを食べた(5,000ウォン)。

出発時間が迫ってきたので、テジン(大津)行きバスの乗車場へ向かい、乗り込んだ。終点のテジンへは約4時間とのこと。客は20人ほどいるだろうか。定刻どおり14:30、バスは出発した(テジンは地図の上のほう、高城統一展望台と花津浦海水浴場との間にあります)。



飛ばす飛ばす、バスは飛ばす、80キロ制限の国道を100キロ以上で飛ばす(メーター見てた)。バス会社の名前はクムガン高速だw。飛ばしながらも、対向車で同じ会社のバスが来たら「よっ」と片手であいさつも忘れない。クムガン高速は大きい会社なのか、その「よっ」の数はハンパでなかった。ハンパでないといえば休憩所(ドライブイン)の数もそうだった。ところどころにある。走り始めてやがて2時間になろうとするころ、そのうちのひとつに入って10分間の休憩となった。


市外バスというものに乗るのは今回で2度目なのだが、昨年12月に初めて乗ったときは、スピードよりも信号無視がすごかった。バスは信号無視してもOK?と思えたほど(本当に)。赤信号で突っ込むというわけではないのだが、クルマが来なければ赤でも進むという感じ。一般車線やバスレーンではもちろん、左折レーン(日本なら右折レーン)が空いていればそこを通って一番前に出て、左右確認してゴーッ!ほかの車はちゃんと止まっていたけど。

休憩を終えて出発。しばらくすると、片側2車線だった道も一車線になりだんだんと山へ。ワインディングロードだ。100キロなんてことはもちろんないが、相変わらずペースは速い。センターラインも関係なし。道幅いっぱい使ってコーナリング。アウトインアウト、横Gがすごい!ヘアピンなんかたまらん!タイヤ鳴ってないか!?彼(運転手)、客を乗せてること忘れて運転を楽しんでるわ。彼自身も上体を左右に振ってハンドル操作。コーナー出口にキッと視線をやってアクセルオン!あ、わからんでもないかな、その気持ちw。そうこうして18:15、テジン市外バスターミナルへ到着。客は私一人になっていた。



テジン市外バスターミナル、着いてびっくり。まわりに人家が見当たらない。歩くことは覚悟していた。場合によっては野宿もありうることも。しかしいきなりか?と思いながら、海のほうへ下りていくと家がいくつか見つかり、畑仕事をしていたアジュマがいたので道を尋ねてみた。「ここわかりますか?」とデジカメに撮ってあったパイランのいくつかのカットを見せた。そのうちの1枚にアジュマが反応、「○○写真館!ここなら・・・(理解不能の韓国語)」

私、こっち?と指差し歩くゼスチャー。とそこへアジュマの知り合いらしき女性が車で通りかかった。
アジュマ「○○写真館へこいつ(私)が行きたいらしいが、あんたあっちへ行くんか?」
車の女性「ええ」
アジュマ「ならこいつ乗せてってやってくれんか?」
車の女性「ええ!?」
アジュマ「ついでやん」
車の女性「あ、あぁいいわよ」
アジュマ「乗せてってくれるって(と私に)」
車の女性「乗んなさい」
たぶんこんな内容だったと推測するのだが、とにかく車で送っていただけることになった。ツイてる!

実は、そこまでは距離的には遠くなかった。車に乗って5分ほど、あ!あの写真館だ!ここ、ギョンスがパイランを呼び止める三叉路じゃん!やったーっ!私は車を降り、女性に、ひざに付くぐらい頭を下げて礼を言い、車を見送った。ということで、ついにテジンのメインストリートにやって来たのだった。自然とパイランの音楽をハミングしている♪そんな自分を、無理もないよなと笑ってしまうのだった。時間は18:30過ぎ。まだ薄明るい。



ここが写真館なら向かいに・・・おぉペリカナだ。きれいになっちゃって。通りを北へ向かって歩いてみる。左手に映画のあのポストを発見。おもちゃ屋の前に、映画ではデカいのだったのが、小さくなって設置されていた。さらに進む。右手に港へ通じる道があり、そちらへ行ってみる。折れてすぐ右角に白い3階建ての建物があった。映画で仲介屋の事務所として使われたところだ。そして海へ出てみた。




出たっ、灯台と防波堤!このテトラに腰掛けてカンジェが・・・。防波堤の先まで行って帰って、次に海岸線を歩いてみた。パイランが自転車で走ったあの海岸線だ。ほどなく、ばつ丸さんが、洗濯屋のセット跡にできたという食堂を見つけた。日本で予定を立てていたとき、記念にここで食事をするつもりだったが、海鮮モノの店でひとりで入りづらかったのでそれはやめた。いやそれよりも、洗濯屋のセット跡としてのこの場所に違和感を覚えた。海に面した場所だっただろうかと。


来た道を戻ってメインの通りに出て、さらに北へ向かって歩くうち「旅館」の看板を発見、ここに泊まるかと考えながらもう少し進んだが、やがて暗くなってきたので、先ほどの旅館まで戻ってきた。「釜山旅館」とある。おぉ、韓国観光公社で教えてもらっていた名前じゃないか。実は、日本で計画を練っていたとき、バスの出発時刻とかを韓国観光公社で尋ねていたのだ(ウェブで)。受付でアジョシに25,000ウォン(ひとり一泊)を払って部屋へ案内された。荷物を置いて、明るいところだけでももう一度歩いてみようとすぐ外出。食事もしたかったし。


「洗濯!洗濯!」の道、歯ブラシを買う店、をまだ見つけていない。洗濯屋のセット跡もあそこではないような気がする。どこだろう?ときどきデジカメで映画のカットを再生して見て、確認しながら歩き回る。がその日はわからなかった。あきらめて、通りにあった食堂でカルビタン(5,000ウォン)を食べて宿に戻った。入浴後、デジカメで改めて映画のカットを見てみる。遠くに雪山が見えるとか、木が2本立っているとか、○○の看板が見える、特徴のある赤い屋根の家の前、電柱と街灯が隣り合ってる、切り立ったがけとコンクリート屋根・・・ぶつぶつ言いながら。で就寝(23:00)。

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