1.ソウルの初雪

2008/01/11(金)

中部国際空港駅に着いたのは7:20過ぎ。あす夜にパサモメンバーと食事をするので、免税店でみやげに日本酒を買って、ビジネスコーナーでメールチェック等して搭乗口へ行くと・・・あぁ今回もバスで飛行機までかぁ。で飛行機に乗り込んだ(9:15出発)。

インチョン空港には11:20に着陸したが、降りることができたのは12時過ぎだった。雪のため滑走路が1本しか使えず、離陸(インチョン発)が遅れていて、駐機予定のスポットにはまだ飛行機があって(出れず)、入れなかったのだ。でその場で待機していたと。

翌日、パサモメンバーが言うには、きのう(きょうのこと)はソウルでは初雪(積雪)で、天気予報では夜から降るとのことだったのだが、朝早くから降って交通が混乱したとのこと。当たらない天気予報で批判を受けている韓国気象庁、さらにイメージダウンしたとか。

空港内の銀行で2万円を両替(1万円→83,390ウォン)し、リムジンバスカウンターで往復分のチケットを買って(クーポン利用で片道8,000ウォン)、605番バスに乗り込んだ。行き先はいつもの通りマポ。いつもなら40分で行けるところだが、雪の影響であろう50分かかった。

腹減ったぁ!うまい昼飯にするために、いつも機内食は食べない。この日はすべてに遅れたからメチャ腹が減ってる。飛行機に乗ってる間、昼はマポナルのポッサム定食にしようかマポオッ(麻浦屋)のソルロンタンにしようか、とかなり悩んでいたのだが、空港を出た瞬間、その寒さに「ソルロンタンしかねぇだろ」と即決していた。マポ停留所を降りて速攻でマポオッへ向かった。

うまい。メチャうまい。いつもよりうまいような・・・この寒さだからだろう。最高だなぁ、マポオッのソルロンタン。8,000ウォン、ソルロンタンとしては高いが、価値は十分にある。ごはんが初めから入っているところもいい。最近はご飯が別に出てくるところが多い(ように思う)が、ソルロンタンとはこういうもんだ、みたいな心意気が感じられる。



以前、ナビに書いたことだが、この店の存在はかなり前から知っていた。韓国へ来るようになってから間もなくのことだ。ガイドブックに載っていた。1990年1月刊行のこの本、出てすぐに買った記憶がある。当時はミソンオッ(味成屋)で十分満足していたので、ソルロンタン食いにわざわざマポまではなぁ、と行くことはなかったのだが、自由人になって時間に余裕ができたので、2006年の8月にソルロンタン食べ比べの旅に出た。そのときに初めてマポオッのソルロンタンを食べたのだが・・・そのうまさにショックを受けたのだった。本当にねぇ・・・もっと早くここへ来ておけばよかった!

マポから地下鉄に乗って鍾路3街駅で降り、ソウルレコードへ。イ・スヨンのアルバム(1万ウォン)を買って、宿(BIZ)へ着いたのが14時半過ぎ。チェックインして荷物を下ろし、支度をして15時に出かける。まず向かうのは、11月にお世話になったキム・ヨンチョル(パイランの撮影監督)さんの事務所(総神大入口駅の近く)。先月のパサモ忘年会に来るとのことだったので、11月のお礼にルアーのおみやげを用意して行ったのだが急用で来れず(渡せず)。そのときの物を届けに行くためだ。

事務所にはスタッフひとりがいて、キム・ヨンチョルさんは仕事で出かけているとのことだった。なので彼に渡しておいた。



それから、折り返すように東大入口駅へ向かい新羅免税店を覗き、ちょっと早めの夕食に土俗村(トソッチョン)へ行くことにした。がここで失敗。最寄は景福宮駅なのだが、光化門駅へ行ってしまったのだ。景福宮駅は東大入口駅から一本で行けるところを、ご丁寧に鍾路3街駅で乗り換えて(しかも移動にかなりの距離を歩いて)光化門駅へ行ったのだった。降りて駅近辺の地図を見るまで気付かなかった。景福宮駅から光化門駅まで、まぁ一区間ぐらいの距離だからよかったけど。景福宮の正門が光化門だから勘違いしていた。土俗村、久しぶりだったし。

このころには雪もほぼ止んでいた。地上に出て、傘を差そうかどうか迷った。見渡してみると、差してる人と差してない人は半々ぐらい。持ってるから差すかと開いた瞬間「ポキッ」、傘の骨が折れてしまった。便利に使ってきたLLBeanの折りたたみ傘、ソウルに死す・・・

17:40着。土俗村、先月、高麗参鶏湯の前を通ったときに思い出した店だ。しばらくサムゲタン食ってねぇなぁと。それで、次にソウルに来たら行こうと思っていたのだった。サムゲタン12,000ウォン。ここも、サムゲタンの相場としてはやはり少々高い。がそれ以上の価値がある。サムゲタンの土俗村とソルロンタンの麻浦屋、それぞれその料理の最高峰の店だと思う。もう別格。完了って感じ。うまかったわぁ、うん。



土俗村を出て、近くのコンビニでコークライトを買い(250ミリ缶、850ウォン)、グッグッと飲む。っくぅ!コークライトも最高だ。腹ごなしに東和免税店まで歩いて向かった。

東和免税店に着いて、トイレを借りて、店内をぐるっとひと回りして外に出た。近くのコンビニだったところがミスドに変わっていた。甘いもん食いたいな、ゴールデンチョコあるかな?と店内を覗くとすごく並んでる。こらいかんわ。でもどんなものがあるか見ようと店内へ入ってみた。ゴールデンチョコはなかった。品数も日本より少ない感じ。まぁなくてよかったかな。

時間は19時過ぎぐらいだったか、ついさっきサムゲタンを食ったところだから腹は減ってない。が、本日の食事を打ち止めにするには早すぎる。腹を空かすべく散歩をする。店探しを課題にして。何の店か。ヤンニョムバーベキューの店を。先月まで行っていたチキンの店は、いったん見切りをつけることにした。この店、2年ほど前に経営者が変わってしまって、看板メニューのヤンニョムバーベキューが冴えなくなってしまっていた。つまり、もう2年ほどうまいヤンニョムバーベキューを食っていないわけだ。で探すことに。ダンキンドーナツでジャムドーナツ(900ウォン)を買って食いながら・・・

まずはタドン(茶洞)、ムギョドン(武橋洞)を縦横に歩き回ってみるが、らしい店はなかった。ではとミョンドン方面へ向かう。途中イビスミョンドンに寄って用事を済ませ、旧中国大使館の横を通って、大通りを横切り南(南山)側へ行ってみた。パシフィックホテル近辺もぐるっと回ってみるが、らしい店がない。大通りを横切って北側に戻り、世宗ホテルの裏の通りを歩いてみるがここにもない。つぎは忠武路方面へ向かう。

忠武路周辺も結構な数の飲食店がある。期待して歩き回るが・・・ない。いや、チキン屋はある。が、あの店のようなチキンがないのだ。そしてホテルPJまで来ると、向かいにタッコムタンのメニューがある大きな店があった。外から覗くと結構混んでるみたいだった(21時)。タッコムタン、ちょっと気になっていた料理だったので、時間的にもいいし、思い切って入ってみた。

うわっ、ほぼ満席。ほとんどが鍋物を食っているようだ。壁に貼ってあるメニューから、トリ系の鍋料理の店であることがわかった。期待してタッコムタンを注文した(4,000ウォン)が、ほどなくして運ばれてきたタッコムタンを見て・・・失望した。2、3口スープをすすり鶏肉を食って、その失望が確信に変わった。悪いほうの予想が当たってしまった。何の変哲もないスープに、煮た(「煮込んだ」ではない)鶏肉を割いて入れただけの、何ともないタン(湯)料理だった。特に鶏肉は、柔らかなサムゲタンを食った後だけに、余計にその硬さなどいい加減なところが気になった。パンチャンのにんにくの茎キムチがうまかったので、それをおかずにして白飯を食い、店を出た・・・



もうちょっと探してみよう、と鍾路3街へ行ってみた。大通りから一本南側に入った、ディープな細い路地を歩いてみる。ポッサムやスンデの店などが軒を連ねているが、チキンの店は見当たらない。そのまま鍾閣方面へ歩いていくが、らしい店はやはり見当たらない・・・

あ、そういえば、あのヤンニョムバーベキューの店で働いていた若い衆がソウル駅近くで同じような店出してたな、あそこなら同じようなものがあるかも、とそちらへ向かうことにした。鍾閣駅から地下鉄に乗って市庁駅で降り、大通りに沿って歩いていく。途中パン屋でアンパンを買い、かじりながら南大門を通ってソウル駅方面へ。でそこに着くと・・・なかった。若い衆が出していた店がない。いや、正確には2軒のチキン屋が並んで、あるにはあった。が、あの若い衆はいないし、チキンも全然違うものだった。もうあの味は味わえないのか・・・さびしいねぇ・・・

帰るか。ソウル駅から地下鉄に乗って忠武路駅で降り、歩いてBIZへ向かう。途中コンビニでコークライトを2本買って、一本は飲みながら、一本は宿の冷蔵庫へ入れるべくポケットにキープして歩いていく。そしてBIZに着いたのは23時過ぎ。PC部屋でメールチェック等しながらパサモのサイトを覗いてみると、「パサモ新年食事会のお知らせ」だと。

前週、パサモサイトに、個人的に「この週末にソウルへ行くが、マポナルでタットリタンを食う予定。誰か付き合わんか?」と書き込んでいたのだが、それが「パサモ新年食事会」になってしまっていた。びっくり!だわ。ホントに乗りのいいヤツらだ・・・就寝(1時)。

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