1.カンヌン、そしてソクチョへ

2008/03/26(水)

朝5時過ぎに起床。大福もち2個の朝食を取って、ゆっくり新聞を読み、メールチェック等して6:40に家を出る。中部国際空港に着いたのが7:40。KALのカウンターへ行ってびっくり、チェックインにかなりの列。春休みが始まったからなのか、小学生らしきこどもを連れた家族が目立つ。行列の理由は自動チェックイン機がないせいもあるかな。ここのところJALやANAでそれを使ってきたから気付かなかったのかも。今回のKALもeチケットなのだが、自動機がない。出国で、時間に余裕を持って来てよかったなぁと思ったこと、久しぶり。名古屋空港時代以来だ。とにかく、そんなことで時間を結構食った。

出国審査でも当然かなりの人。で、並んでいるときにふと気が付いた、eチケット控えを返してもらってないよ・・・。帰りのとき、なくても別にいいのかなぁと思いながら、ゲートを出て搭乗口へ行ってみると、KAL職員はまだいなかった。まぁあとでいいか、とビジネスコーナーへ行ってインターネット。その後、搭乗時刻が近づいてきたので行ってみると、当然ながら職員が来ていた。eチケットの件を尋ねると、「あ、お忘れのお客様がひとりいらっしゃいました・・・」って、そっちがパスポートと搭乗券しか渡さなかったんじゃん・・・まぁ気付かなかったオレも確かに落ち度はあるけどね・・・とりあえず落着。

わぁジャンボなんて久しぶり。こんなにデカかったっけ。KALのスッチー(死語?)も、いつからこんなにフレンドリーになったんだろう。日本語まで話すじゃん。ツンッとして英語か韓国語しか話さない時代が懐かしいな。あっちのほうが韓国人ぽいのにw。おじさん、気に入ってしまったよ。でも、相変わらず機内食は貧弱だな。まぁどこも大差ないことだけれど。9:40に出発。

インチョン空港には11:30過ぎに到着。まずは両替。1万円が95,900ウォンか。1月は83,300ウォンだったから、1万ウォン以上よくなってるから、5,000ウォンクラスの食事なら2食分浮いた計算だな、よしよし。多めに4万円分両替した。そして帰国時のリムジンバスチケットを購入(割引後8,000ウォン)して外へ出た。

今回は、まずカンヌン(江陵)へ入る。キンポ(金浦)空港を経由して走るこのバスの停留所を確認して、その横にあったチケット売り場でチケットを購入する(17,600ウォン)。一番前の席を頼むと「3番」だった。13:30発で、まだ1時間以上あるので昼食を・・・と、ここでひとつ失敗。食堂事情をよく調べておけばよかった・・・

思ったほどないな、というのが感想。いや、知ってる人は知ってるんだろうけど、意外とリーズナブル(空港価格としては)な食堂がない。地下にフードコートが一軒あったのだが、昼時でもあり激混み。そう、昼時ということも考えていなかった。試しにと注文しようとすると、時間がかかるがいいか?旨の返事(止めた)。歩き回っているうちに、1時間以上あった時間も残り少なくなり、仕方なくコンビニへ。カステラと500ペットのお茶を買って、すぐ前にあったベンチに座ってさっさと食った。これからガンガン歩く予定なのに、食堂探しでいきなり体力を消耗してしまったような・・・

バスに乗り込む。おぉ、3列(2+1)バスじゃん。かつてKALリムジンで乗ったっけ。余裕のある空間、いいね。3番は、その1席のほうの一番前。見晴らしがいい!そうそう、天気は晴れだし。



13:30出発、30分後にキンポを経由、途中フェンソン(横城)休憩所で10分休憩。このフェンソンへ着くころ、ここ、峠の下りだったかな、雨降ってきてそれが雪になっていた。もう寒いこと!日本を発つ前、結構暖かいとのことだったので、ジャージの下は半そでシャツを着ていた。ウィンドブレーカーなんかもちろん持ってない。暑さ対策でハーフパンツのほうを用意していたぐらいだったから。


フェンソン休憩所を16時に出発して、カンヌンバスターミナルに着いたのが17時。ここ、市外バスと高速バスとのそれぞれがひとつになった総合ターミナルとのこと。便利ですな。まずは、タクシーでカンヌン医療院へ向かう。


カンヌン医療院へはワンメーター(1,800ウォン)だった。ここは、パサモによれば病室のシーンとのことだったが、この説は間違っていると感じていた。パイランのカット写真(画面をキャプチャーしたもの)集を作っていて気付いたのだが、枕にはソクチョ医療院と書かれていたからだ。また、外壁(含:窓の作り)もソクチョ医療院のものに思える。では、ここカンヌン医療院では何が撮影されたのか?わからない。だから見に来た。考えられるのは祭礼式場のシーン。パサモによれば、それはソクチョ医療院だそうだが、11月に行ったときにはそれを確認していない。病室のシーンと逆ということも考えられる。まずは祭礼式場へ向かった。


祭礼式場の位置は、カンヌン医療院のサイトで確認してある。行ってみると・・・あったあった。7つある祭壇のうち4つが使われている。うち2つは式の真最中だ。パイランの6番は空きなのだが、関係者が広がっているので人はいる。かの国のこと、厳粛な式という感じはないのだが、やはり関係のない者、しかもジャージ上下にデカいリュック背負った野郎が入って行くと目立ちそう。写真撮影は止めようか・・・でもなぁ・・・と考え込む。

10分ほど考えて(短っ!)、フラッシュなしでさっさと撮って戻ってこよう、と実行。うまくいきました。いや、空いてる祭壇でヘンなヤツだな、と思われていたでしょうが。



そして、病院本棟を通って外に出ようとしたとき、左側の斜めに下る廊下にピーン!映画では、パイランの遺体確認にカンジェとギョンスが向かうシーンの廊下だ。ここだったのか。思わぬ拾い物だった。


カンヌン医療院を出て、次に向かうのはイギジェ洋服店。地図を見ると歩いていけそうな感じが。YAHOO!KOREAの거기にあった地図を頼りに向かうと、どのくらい歩いただろうか、イギジェ洋服店にたどり着いた。


次はカンヌン麺屋正面。働き口となる(予定の)酒場へ向かうべく、ギョンスがパイランの手を引いていくシーン。ごく数秒のシーンではあるが、印象的なシーンだ。ここは、その名前からカンヌンにあるらしいということしか情報はない。パサモも行ってはいない。検索にもヒットしないので、カンヌン麺屋はもうないようだ。それで、このシーンの周辺で読み取れそうなものをいくつか検索してみると、それがどこもカンヌン駅周辺にあるようなので、当初はカンヌン駅へ行って探してみようと思っていた。

イギジェ洋服店を後にして、大通りへ出る途中でこの写真を見せて尋ねてみたところ、ふたり目に尋ねた通行人が、「これはクトミノルだ」と教えられた。「タクシーに乗って写真を見せて、クトミノルと言ってみろ」とのこと、大通りに出てそのようにすると、ワンメーターでそこへ着いた。おぉ、カンヌン麺屋(の建物)じゃん。やったぜ!



ここ、予想していたカンヌン駅とは違う場所だった。行かなくてよかった(ホッ)。クトミノルは旧ターミナル、市外か高速かどちらかのバスターミナルがあったのだろう。総合バスターミナルは比較的最近になってできたとどこかのページで見たような気がする。撮影後、近くのコンビニでアンパンを買って、地図を見せて現在位置を教えてもらった。

予定では、このカンヌン麺屋で時間を食うことを予想し、また夕方でもあるため、カンヌンで一泊を考えていたのだが、あっさりとすべて見つかったため、次の目的地であるソクチョ(草束)へ向かうことにした。コンビニ付近でタクシーに乗り、バスターミナルに着いたのが18:15分(2,000ウォン)。20分発のソクチョターミナル行きバスに乗った(6,600ウォン)。

いまのところ最速パターンだ。このパターンの場合、夕食は「海辺25時」でと決めていた。ここ、パイランの遺体を確認してから、カンジェとギョンスが一杯ヤったポジャンマチャ。は撮影時の話で、いまはあのポジャンマチャではなく、あの近くで海鮮の店を構えて営業しているとのことだった(거기にも載っていた)。

ソクチョ市内に入り、ターミナルより手前でバスを降りた(19:20)。海辺25時へ行こうと思うと、ターミナルからではかなり距離があるように思えたからだ。でタクシーに乗り、海辺25時の거기のプリントを運転手に見せると、店に電話してそこへ向かって走ってくれて(2,700ウォン)、店に着いたのは19:30を回っていた。



食事できますか?フェトッパプがあると言う。おぉ、以前から興味を持っていた食べ物だ。ひとりでも食べられる韓国の海鮮料理として、このフェトッパプがいいのでは?とみょん美さんから聞いていた。で感想。うまかった。これ、いいね。これはりっぱな韓国料理、12,000ウォンでこれなら納得だわ。パンチャンもいい(内容・味)。食後、「ここ、前はポジャンマチャだったんですよね?パイランで撮影に使われたんでしょ?」「マジャヨ」と。写真の皿、ソン・ヘソン監督が来たときにサインしてもらったものらしい。


海辺25時を後にして大通りへ出て、タクシーを拾う。「ソクチョ市庁まで」・・・車内でちょっと話をする。いや、かなりわからない部分はあるのだが、わかったのは以下。

「どこから来た?」「日本からです」
「旅行か?」「はい。いまフェトッパプを食ってきました。うまかったです」
「サシミやスシは日本のほうがうまいよ!」「私は韓国料理が好きなんですけど」
「日本は何でもうまいよ!ないのはチゲぐらいかな?温泉もいいしなぁ」「・・・」

日本に来たことがあるのかリップサービスなのか、かなり日本を持ち上げてくれてるw。ほかには、「あれ、飲酒運転の取り締まりだよ。韓国は飲酒運転がメチャ多いんだわ」とか。そうそう、海辺25時に行くときのタクシー運転手は、「インターネットの情報(店)なんか当てにならんよ」とか「泊まるところは決めてるのか?2万とか3万とか、1万ウォンのところだってたくさんあるから、高いところに泊まらなくてもいいぞ」なんて言ってたっけ。庶民の味方だな、キサニム。

ソクチョ市庁前に着いた(5,900ウォン)。時刻は21時少し前。情報によれば、カンジェとギョンスが立ち小便をしたヨインスクコルモク(旅人宿横丁)が市庁前辺りにあるらしいと。とりあえず、市庁舎を背に海の方向へ歩いて出てみる。

この「情報」はパサモから得たものではない。パサモでここの位置がわかる者は、いまはいない(脱退した)。が、その彼が残したカキコから、そのヨインスクの名前が부흥であるらしいことがわかったので、そこから検索していったところ、ソクチョにそういうコルモクがあることがわかったのだ。もうそれだけが頼り。そこが違っていたり、なかったらそれでお終い。

海洋警察署があって、広い駐車場があって・・・この辺りか?・・・お、一軒ヨインスク見っけ。んと、コの字型にあるらしいが・・・ここらかぁ?・・・あ、あれ、正面に見えるのはソクチョ市庁だな。ぐるっと回ってきたのか・・・

と思いながら振り返って見ると、出た!あぁ、ここがそうじゃん!じゃああの壁が立ち小便した壁だな。いま思えば、ここでオレも立ち小便してこればよかったなぁと。夜だったし。写真を撮りたいのだが、この細い路地をふさぐようにクルマが一台駐車してやがる。ヨインスクの客のなのか、とにかく思いっきり邪魔だ。写真はあすにして、宿を探そう。パッと見、5軒あるらしかったヨインスクは、いまは2軒しかないようだ。このどこかに泊まるつもりだったのだが、電気も点いていないし、ほかで探すことにした。

通りを出ると、ほとんど隣にジャン旅館があった(画像は翌日のもの)。聞いてみると一泊3万ウォンだとか。どこから来た?おぉ日本人か、うちの息子がいま東京の大学に留学しててね・・・感じのいい夫婦だった。部屋も広くてきれい。これで3万ウォンは上等上等、気に入った。時刻は21時半、風呂へ入って早めの就寝とした・・・


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