1.初めてのプサン

2008/12/03(水)

テジクッパを食いたいがためにプサンへ。テジクッパ、長年気になっていた食い物だ。今年はその想いが特に強く、11月の旅行でもソウルからの日帰りを検討したのだが、日程がきつくて断念した経緯があった。で今回はプサンから入国することに。

中部空港からのプサン便は一日一便で、15:10発の16:50着。久しぶりにゆっくりの出発となった。早めの昼食をとって12時過ぎに自宅を出て、中部国際空港には13時に着いた。

一日一便だけだからなのか、プサン便のKALカウンターはかなりの人出。、平日だから空いているだろうと思っていたのでちょっとびっくり。かなり待ってチェックインを済ませ、中へ。特にすることもないので、搭乗口付近で本を読んで時間まで待つことに。この近辺、意外にもだれもいない。搭乗口を間違ったかと思ったほど。みな、買い物でもしているのか。おかげでしばらく静かに読書ができた。

プサン金海空港には、予定より早く16時半過ぎに到着し、得意の競歩モードで空港を出て、16:45に市内へ向かうバスに乗った。まずはヘウンデ(海雲台)へ向かい、初めてのテジクッパを食す。このとき夕暮れ、金海空港を出て見えた景色、広い川(だったと思う)と山の斜面に建つ家々やアパート群を見て、おぉプサンはきれいなところだなぁと思った。

市内中心部へ近づくごとに渋滞が激しくなる。ラッシュ時とも重なり、かなりのノロノロ。ん〜やっぱりずっと手前で降りて、地下鉄で行ったほうがよかったなぁとちょっと後悔。長時間の地下鉄、外が見えない分よけいに退屈するだろうからとバスにしたのだが。空港からヘウンデ駅までは1時間を予定していたのだが、18時を過ぎてもまだ着く様子がない。そう思っていたところ「ベクスコ」とアナウンスがあったので、確かその近くに地下鉄駅があったはずだとそこで降りることに。

降りてちょっと見回してみると地下鉄駅らしき看板が見えたので、そこから地下へ。そこは市立美術館駅、目的地の終点チャンサン駅へはあと4つ(ヘウンデ駅からはふたつ)だ。さっさと地下鉄に乗り込みたかったのだが、遅れついでにここでハナロカードを購入することに。自販機があるんだよなぁとそれを探して、チャレンジ。

韓国語のほかに英語表示も選択できるのだが、とりあえず英語で。2,000ウォン、3種類あって、そのうちのアダルトとレギュラーの違いがわからない。まぁいいかとレギュラーを選択。で出てきたカードを改めて自動機にセットし、5,000ウォンチャージしようとしたところ、45,000ウォン以外選択できない状態に。あぁしまった!そんなカードがあるようなことをどこかで読んだぞ。

買い直すのも悔しいなぁ・・・で近くにあった駅員室へ行き、買い間違えたんですが・・・と言ってみたところ、1,000ウォン札2枚とそのカードとを交換してくれて、買い直せと。でアダルトを購入、無事5,000ウォンをチャージしたのであった。

終点チャンサン駅に着き5分ほど歩いて、初めてのテジクッパ店「ヤンサン(梁山)クッパ」に着いた(18時半)。ここ、パサモのプサン出身メンバーが教えてくれた店なのだが、中心部から結構距離があり(地下鉄の終点だしw)、検索してもあまり情報がないこともあり、率直なところあまり気が進まなかったところだった。が・・・お気に入りの店になってしまったのであったw



今回、プサンでテジクッパを食うにあたっていろいろ調べて(韓国サイト)いて、テジクッパにはプサン式とヤンサン式とあるらしいことがわかっていた。プサン式は白くていかにもトンコツスープ(よく見るタイプ)であるのに対し、ヤンサン式は白くなくやや透明感のあるものだとか。このことは、少なくとも私が調べた限り、日本発の情報には載っていないことだった。

運ばれてきたテジクッパ(5,000ウォン)。もう見るからにうまそう!だった。炒めたネギ(ニンニクかな?)の香ばしさにもヤられた。この状態でちょっとスープをすすってみたところ、このままでいけるほどの味が付いていた。がここはオーソドックスな食べ方で、セウジョ(アミの塩辛)を少々とニラを箸でひと掴みぐらい入れて混ぜ混ぜ・・・実際に食ってやっぱりうまい!スープはスパイシー、豚肉は軟らかいながらも適度な歯ごたえがあり、ホルモン部位やスンデもちょっと入っていて、いい。これはうまいわ!とガツガツ・・・速攻で完食。もう一杯!と思ったが、今回は食べ比べなので我慢我慢。



店を出てチャンサン駅へ向かい、テヨン(大淵)駅へ。予定では、きょうはヤンサンクッパの一食のみで翌朝早くに二食目だったのだが、テジクッパ恐るべしと闘争心に火がつき(何のこっちゃ)、もう一軒行くことに。テヨンにはサンドゥンイテジクッパという有名店がある。韓国サイトで検索すると腐るくらいヒットする行列店だ。

サンドゥンイテジクッパには19時半過ぎに着いた。行列というほどではなく、6人が外で待っていたが、20時前には入店できた。でテジクッパを注文(4,500ウォン)したのだが、ほどなく運ばれてきたものはタロクッパだった。タロクッパ、スープとごはんが別々に出てくるということ。メニューにはテジクッパとタロクッパとが分けて表示してあるのだが。どこのテジクッパの店もそう(らしい)。



実はこれ、タロクッパが出てくることは予想していたことだ。その、腐るほどヒットするブログ等の写真を見たとき、始めからごはんが入っているらしい写真を見たことがなかったのだ。メニューには分けて書いてあるが、実際はタロクッパしかないなんじゃないの?と思っていた。入ったときから周りを観察しているが、見える範囲では’テジクッパ’らしきが見当たらない。どのテーブルにもごはんが入っていた(いる)器がある。もしかしたら皆がタロクッパを注文したのかもしれないが・・・まずあり得んね。不信感を持った。接客は悪くないが。

運ばれてきたスープを見た瞬間、シンソンソルロンタンのソルロンタンを思い出した。何これ?この何の変哲もない白いスープは。タテギも入ってないし(別添でも、ない)。ブログでこのスープの写真を何枚も見ていたが、一枚もうまそう!と思える写真がなくて、でも実物はうまそうに見えるかと思っていたのだが・・・あのままだったw



まぁ例のごとく、セウジョとニラを入れて混ぜ混ぜ・・・味はまぁ普通ですね。これがテジクッパだ!というのなら、テジクッパはオレには無縁だなと思ったことだろう。ここで初めに食わなくてよかったと、心の底から思った。ここが初めてだったら、速攻でプサン駅に向かい、KTXでソウルへ行っていたことだろう。

しかしどこが受けているんだろうこのテジクッパは・・・と食いながら思った。スープは豚のクセ(におい)が感じられないし、肉は軟らかくて量もある。そういうところなのだろうか。個人的には、ただの軟弱なとんこつ豚クッパというのが感想なのだが。でも一方で、あのシンソンソルロンタンも意外にソウルっ子に支持されていることから、このサンドゥンイテジクッパが支持されているのも不思議なことではないなと思うのだった。好みはやはり人それぞれだなぁとも。

テヨン駅から乗ってナンポドン(南浦洞)駅で降り、予約してあった宿である三原荘に着いたのは21時を回ったところ。荷物を置いて、腹ごなしを兼ねて近所を散策する。

繁華街である南浦洞。だが時間的なものだろう、閉店作業をしている店も目に付く。今回のプサン行き、テジクッパのことを検索しまくりで、プサンの街のことはほとんど調べていない。だからこの南浦洞も、繁華街であること以外は何も知らない。とりあえずぐるぐる回って宿へ戻り、寝た(22時半)。

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