2.音楽監督と

2009/12/03(木)

5時半起床。6:15に宿を出て、バスで南大門市場の中にあるチンジュチプへ。少しでも早く朝食を済ませたかったのと、きょうこれからの交通の便を考慮して、いつものマポオク(7時開店)を除外。ここか同じく南大門のウノシクタンかどちらかにしようかと迷ったが、ネジャンタンが気になってチンジュチプに(6時半着)。

でネジャンタンを注文。以前、ここでコリコムンタンを食べたことがあって、そのときのスープが白かった記憶があるのだが、このネジャンタンはご覧のとおり白くなく透明系。中身(具)は違ってもスープは同じだろうと思っていたが、別なのか記憶違いだったのか?食べてみて、スープ自体は悪くない。ネジャンはどこの部分だろう・・・トータルで普通かな。



これからソレポグに行く。パイランのポスターの撮影地で、ちょうど1年前にも行ったところなのだが、いい写真が撮れなくて、いつかリベンジしたいと思っていた場所だ。4号線会賢駅から新ヨンサン駅、地上に出て1号線のヨンサン駅から東インチョン行き急行に乗り換えチュアン駅で下車。駅前から23番バスに乗って、終点ソレポグ入口には9時半に着いた。

でその場所に来てみたが、昨年と同様にデーンッとクルマが止まっていた。ったくまたかよ・・・。ソレポグ市場をぐるっと回って時間をつぶし(15分ほど)、戻ってみても変わらず。一時的に止まっている様子ではないようだった。しかたなく、前回よりはいい写真を、と6枚撮ったところで、その場所のとなりの派出所(赤レンガの壁)から警官ふたりが「何撮ってんだ?」みたいに出てきた。



私:「あぁすみません、ここがパイランという映画のポスターの撮影地だったので写真を撮ってました」
警官A:「この’待ち合わせの場所’がか?パイラン?おまえ知ってるか?」
警官B:「知らねぇ。いつの映画なんだ?」
私:「2001年のです。ここでパイランとチェ・ミンシクが腰掛けていて・・・」
などのやり取りをしながら私はパスポートを見せ、決して怪しいものでないことをアピールし、納得してもらった。あの写真があれば話が早かったのだが、ここへ来るのは予定外(思いつき)だったので。おまわりさん、帰ってインターネットで調べて、ここがそうだと知って驚いたことだろう。

ソレポグ停留所までの帰り道、行きには気付かなかったこのカット。前日の雨よけがいい味を出していている。左側はもうなくなってしまったが・・・



ソレポグからソウル市内へ戻り、まぁたスンデクッパの昼食。気に入ったらとことん、が私のやり方。誰にも文句言わせないw(12時過ぎ)


昼食後、ここからが大変だった。きのうのチョジャンの話の続きになるのだが、ミョンドンのFX Koreaで2万円を両替し(1万円=13万ウォン)、一箱あると言っていたホームプラス東大門店へ行ってみると、箱に入ってはいたが17本しかなかった。やっぱりな・・・さすがコリアンw

とここで迷った。なしじゃ帰れない。もうチョジャンなしの生活が2ヶ月以上続いていた。過去に3ヶ月で20本消費したので、今回は2箱買って行こうと思っていた。が3軒とも一箱に満たない。どうする・・・仕方ない、寄せ集めることにした。でもどこに集めるんだ?・・・

とりあえず、ここホームプラスで17本を買って(3,200ウォン/本)、肩に担いで歩いてチェギドン駅へ。そして地下鉄に乗りソウル駅で降り、ソウル駅前郵便局に行き、「もう一箱買ってくるからここに置かせて」と頼んでロッテマートへ。ここでバラの5本を買い(2,980ウォン/本)ロッカーに入れ、ソウル駅からヨンサン駅のEマートへ。ここで全部くれと言ったら、きのう夕方18本あったものが1本売れて17本しかなく、あっちゃーと思いながらもとにかく全部買い(2,980ウォン/本)、ふたたびソウル駅、郵便局へ。そのEマートで買ったチョジャンを置いて、ロッテマートへ行ってもう1本買って全部で6本にして郵便局へ・・・なんとか2箱40本にした。ちなみに1本500グラム入りだから、一箱で約10キロです^^;

日本にないのか?そんなにうまいのか?・・・素直な疑問を局員は私にぶつけてきたw。いやぁ我ながら笑った。ここまでするか、と。気に入ったら徹底的でもあるのだ、私は。日本までの送料(船便)28,000ウォンx2を支払い、郵便局を後にした。チョジャンの写真は6月のもの。



そして本日のメイン。パイランの音楽監督、イ・ジェジン氏。映画パイラン関係者のうちの最後の大物。仕事が忙しい(らしい)こともあるのだが、他の関係者のように気軽にパサモのイベント(忘年会等)に姿を表すこともないので、会うことはできないと思っていた。

私はあまり韓国語ができない。でも、イ・ジェジンさんにはお会いしたいなぁと思っていた。握手してもらうだけでいいので。いやサインも欲しいな。あんな素敵な音楽を作る人だ、きっと知的なオーラを放っているのだろう、そのオーラを受けてみたいなぁとも。

1年ほど前、NAVERだったかで「イ・ジェジン 音楽監督」で検索していたとき、某専門学校(?)の客員教授として紹介されていたのを発見した。そこにメールアドレスも載っていたので、左ジャブ的にメールしてみた・・・「パイランのファンの日本人です。あの音楽は素敵ですね。あの楽譜本などは出されてませんか?あれば韓国に行ったときに購入したいのですが・・・」

数日後、返信が!「・・・楽譜本は出したことがありません。良い返事ができず申し訳ない・・・」と。いえいえ、ご本人からお返事いただけてうれしいです・・・と私は返信した。おぉ、このアドレスは生きているんだな・・・

しばらくは地方へ行ったりと「食」メインで訪韓していたので考えなかったのだが、今回はソウルで2泊するので(時間があるので)、思い切って「お目にかかりたいのですが」とメールしてみた。5分だけでも結構ですので、と付け加えて。

まる一週間経つもレスなし。あぁダメだったかとあきらめて忘れていたのだが、さらに一週間経ったころ、「・・・いま映画音楽の仕事で○○(地方)にいますが、そのころ時間を作るようにしてみます・・・」と返信が。おぉ・・・

そして韓国に行く前の週に、「パサモの知人で○○(私とも懇意のパサモ運営者)といっしょでもいいですか?3日午後6時にソルルン(宣陵)駅に・・・」とイ・ジェジンさんからメール。やった!できょうを迎えたのだった。

チョジャンでかなり時間を食い、ソルルン駅に向かうのがちょうどいい時間になっていた。18時の5分前に待ち合わせの8番出口に出て待っていると、パサモのDOLBY氏がやってきた。彼とは昨年の忘年会以来だからちょうど1年ぶり。久しぶり!とか話しながら待っていると、ほどなくしてイ・ジェジンさんは現れた・・・「ハジメマシテ」「お忙しいところありがとうございます・・・」と握手を交わした。

近くの食堂で食事。普通の韓食屋さん。リラックスできる。私はアルタンを注文した。そして初めて食べるファンテグイ・・・



日本から持っていったパイランOSTのジャケットにサインしていただいた。右はプレゼントしていただいた新作映画のOST。もちろんイ・ジェジンさんが音楽監督を務めた作品だ(映画の内容は知らない^^;)。私からはカステラのおみやげを^^;;


会ってみて、思ったとおりの知的な感じのイ・ジェジン音楽監督。ソン・ヘソン監督やキム・ヨンチョル撮影監督にあったようなアウトドア的バイタリティではなく、音楽スタジオでウ〜ン・・・とやってる感じ。ジュリアーノ音楽院出じゃなかったかな。音楽エリート。でも明るくて気さくだ。ファンテグイやヘムルパジョンをつついてマッコルリだしw

喫茶店に場所を移して。ひとつ、イ・ジェジンさんに質問してみた。お会いできたら聞いてみようと思っていたこと・・・「映画音楽ってどういうふうに作るんですか?映像(動画)を見て、考え、ここにこれ、また考え、ここにこれって感じですか?」。すると、当たり前だがやはりそうだった。映画をいくつかのパートに分け、パートごとにイメージされる音楽を入れるのだと。だから、音楽のない映画を何十回と、数え切れない回数見るのだそうだ。天才だな・・・

再来年の2011年はパイランが公開されて10年になる年だ。盛大なイベントをやりたいね、とイ・ジェジンさん。20時、お開きとすることにした。握手をして別れると、まだ仕事があるイ・ジェジンさんは近くのビル(オフィス)に消えていった。

DOLBYさんに今回の礼を言うと、「お礼をするのは僕のほうです。○○さんのおかげで僕も誘っていただけましたから。イ・ジェジンさんとは電話で話をすることはありましたが、なかなか会うことはできませんでした・・・」だと。お互いに貴重な2時間になったわけだ。よかったよな。

彼とも別れ、地下鉄に乗って乙支路入口で降り、ミョンドンの観光情報センターのPCでネット&メールをして、宿に着いたのは21:40。風呂入って寝た。

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